プライダル・リミット

 スタジオ・レノンを後にしたショウは京王井の頭線に乗車して自宅アパートのある永福町駅で降車した。踏切を渡り住宅街に差し掛かると、人気《ひとけ》も皆無の静寂に後方から聞こえてくる足音に気がついた。しばらく歩いてもついてくるその気配は自分に対する追尾だと確信したショウは途中で路地を右に曲がった。
「出てこいよ。俺をつけてんだろ?」
 塀の影から1人の男が姿を現した。
「オマエ……!? ったく、どいつもこいつも……」