「何がわかる……オマエなんかに……オマエなんかに……リュウの何が……」
 マキオは突然立ち上がった。
「オマエなんかにリュウの何がわかるんだあああ!!」
 先に怒りをあらわにしたのはマキオの方だった。マキオもまた怒っていた。友達をけなされたことに。「リュウは落ちてなんかいない!」
「なんだと? チビ助! テメェこそ何がわかるっていうんだ!? 俺とコイツはなぁ、ガキの頃からの……」
 マキオに近づこうとするショウの前にリュウが立ちはだかる。
「帰ってくれ。ダチになるのに年数なんか関係ねぇ。フィーリングよ。オマエの言うとおりかもな。俺は過去にこだわり過ぎてたのかもしれねぇ。望みどおり俺とオマエにはもうなんの関係もない。気が済んだら帰ってくれ」
 リュウには苦渋の決断だった。