私がまだ小さい頃…
大好きだった男の子が転校した。

私に【また会いにくる!絶対に!】

と言って…男の子はお母さんとお父さんと手を繋いで車に乗った。

私は…走る車を追い掛けた。でも…まだ小さい私には…車に追い付けるような体力はなくて…

車は時間をかけずに消えていった。


「………ママ…」
私はお母さんに抱きついた。たくさん泣いた。
そんな私にお母さんは言った。
「大丈夫!きっと…また会えるから」
「うん!」

私はお母さんにそう言われて小さくうなずいた。