包帯を巻いて、傷を隠す。
もう手馴れた作業だった。
そして窓の外へ目をやった。

青い空に、白い雲がぷかぷかと浮いている。
きっと外は気持ちいいんだろうなぁ…。

それからベッドへ横たわった。

何もやりたくない。
何も見たくない。
何も聞きたくない。
何も食べたくない。
何も飲みたくない。

もう死んでもいいかな…
最後にそう思った。

生きていても意味がない。
私はお荷物なのだから。

実際、
お父さんとお母さんは私の事で喧嘩をしている。

「お前がちゃんと学校へ行かせないからだろう!!」
お父さんの怒鳴り声。
「仕方ないじゃない!無理して行かせるわけにいかないでしょう!
あなたは何も知らないで文句ばっかりじゃない!」
お母さんの金切り声。

それを横で見ていて、泣き叫んでいる妹の綾香。

私は部屋で、こもっているしかなかった。
そんな時も私は手首を切った。

ごめんなさい…ごめんなさいと
心で叫びながら。