恋愛予報

それから私は気が付くと街を歩いていた。

あの後、瞬くんに何を言われたか、他に好きな人がいるみたいな事は言ってたけど、ぼんやりとしか覚えていない。

“あぁ、最悪だ。快晴かと思ったら、嵐だ、嵐。瞬くんのバカヤロー、期待させやがって”

ふと空を見ると、私の額にポツリ

“雨だ”

さらにポツリ、ポツリ。

曇りのち雨、天気予報通りだ。

私が傘を差そうとすると

“・・・ない。あれ、ないよ”いくら探しても、入るはずのないカバンの中を探してもない。

“はぁ、フラれた上に、お気に入りの傘なくすなんて。私のバカバカバカ”