「海行きたいねぇ」


煙草の煙を吐き出しながら、梢はクーラーのリモコンを手にし、クーラーを強めた。


「やめろよ、寒い」


「真央はほんとに寒がりだね。甘えん坊さんだし」


「うるさいって」


中々俺は梢には頭が上がらないような気がする。



「そーいやこないだホワイトに出てたでしょー?昨日飲みにいったら、マスターがゆってたよ」


俺の隣のソファーに腰をおろし、煙草を灰皿へと押し当てた。


「おう。あっ、なんか変わった女が店に来てさ」


「また新しい女?」


可笑しそうに笑うと、梢の手が俺の頬へと延びてきた。


クーラーでひんやりと冷えた俺の頬に、熱を帯びた梢の手が触れる。


「俺に一目惚れしたみたいでさ」


「あははっ真央は顔だけいいもんね。か・お・だけは」



「うるせぇよ」


そういじけて見せると、愛しそうな笑顔を浮かべ、俺の唇に唇を重ねた。