―約束…。
 
 はっと目が覚める。
 今度は修ちゃんじゃなく、病室の天井が私を迎えた。
 
 私はどうやら小学生の頃の夢を見ていたらしい。
 
 そう、約束をしたんだった…。
 
 あの時、修ちゃんと「また一緒に花火を見よう」って約束をしたのに。
 
 あの小学4年生の夏以来、私は修ちゃんとの約束を果たせていない。
 
 病状の悪化、それが原因。
 
 小学生の頃からお父さんが働いている病院へ入退院の繰り返し。
 学校へも行ったり行かなかったりしているうちに、気がつけばもう、4年も経っている。
 
 
 今はもう、中3の夏を迎えていた…。