「ゆっこのことらっけ、きっと最期はここん来てくれるって信じてたて」

 「修ちゃん…」

 「俺ん願いらったが。ゆっこともっかい花火見るんが…」

 「私も、約束忘れたことなかった」

 「そいが~?そら、こって嬉しいてぇ」

 「私も、嬉しい。修ちゃんが私待っててくれて。修ちゃんが待ててくれたから、私また花火見ること出来たんだよ」

 「そらろっか?らったらずっとお願いするっけ。また来年もゆっこと花火見たいっけんに」

 「そうだね。私も神様にお願いする」

 「絶対また来年も花火見に来るが~よ!」


 「うん!また、来年!」


 修ちゃんの笑顔。真っ暗な空。
 心に焼き付けて私は目を閉じる。
 
 ああ、私、花火と同じだ。
 あの空に舞い上がって、ゆっくり消えていく。
 
 最期に修ちゃんに会えて、花火を見れて本当によかった。

 
 …ありがとう、修ちゃん。