-------------漣学院高等部内----------------



「かずい」



声の方向をみると、敦詞がいた。




ほほの辺りに大きな傷跡がある。



またケンカでもしたのかな・・



「今日、テストがんばれよ」



「ありがとう・・・敦詞


顔の傷、ダイジョブ??」



「ああ・・まあ、気にすんなって。


この傷のおかげで、色々目がさめたよ」



??


なんだか意味がわからない。




「あいつ・・・黒崎とはどうよ」




「本当に感謝してる」



「俺の入り込む隙間はなさそうだな」



敦詞は私の気持を読んだかのようにそう、つぶやいた。



「ごめん・・敦詞。私は敦詞のこと友達として
好きだから・・。敦詞の気持には、こたえられない」





それを聞いて、敦詞は笑顔だった。




「わ~ってるよ!どおせ一度振られてるんだ。
二度目は痛くも痒くもねえよ」




「ごめんね」



「んなことより、テストがんばれよ!」



「ありがとう!!」



かずいは校舎のほうに、走っていった。




「泣くなよ」



後ろで見守っていた、敦詞の仲間が呆れ顔でそういった。




「泣いてねえし!!


おい!


今夜はめっちゃ騒ごうぜ!!」



「はいはい・・」