「・・・起きて!!!」




揺り動かされて目がさめた




目の前には黒崎。



「・・かずいさん、なにしてるんですか?


もう、試験当日ですよ!!朝!!」




「・・えっ・・。」



狭いアパートの中には、朝日が差し込んでいた。



「あのまま、ねちゃったんだ」



「看病しに来てくれたんですよね、ありがとうございます



でも・・そのおかげで、昨日は勉強できてないですよね?



僕のせいだ・・ゴメンナサイ」



黒崎は、くたくたのTシャツに、短パン、髪にはあちこちに寝癖がついてる。



「あははははははは・・・」



笑がこみ上げてきた。



「くろさきくん、いつもと違うね。
なんか普通の男の子ってカンジだよ」



「え・・僕、普通の男にみえなかったですか」



「うん、今までは<サイボーグ>ってかんじ。

勉強完璧だし、表情かわんないし、いつも冷静だし。
あたし、自分が喜怒哀楽激しすぎるんじゃないか、って
思ったもん。」



「・・そう・・ですか」



「それより、はやく支度して、


テストに臨んで下さい。


最終日にこうなってしまったのは僕のせいですが・・・」




「大丈夫!!あたし、黒崎君と一緒にこの一ヶ月めっちゃがんばったし!

絶対クリアして見せるよ」



その意気込みをみて、黒崎は微笑んだ。


「あのさ」



玄関をでるとき、黒崎に話した。


「本来であればもう家庭教師は終わりだよね」



「・・そう・・ですね」



「昨日分、今日に振り替えしてくれない?


<打ち上げ>しようよ!!


今日、いつもの時間に、ここに来るから!」



そういって、駆け出していた。



その時に、告白しよう-------------


ココロに決めながら。