かずいの部屋ーー



「いま消毒箱もってくるね」

「大丈夫ですよ。もういたくないので・・」





「時間、勿体無いので、始めましょう。」

黒崎は、バッグのなかから参考書などを取りだして
いつものようにテーブルにならべている。
敦司に殴られたところからは血が滲み出している。



「そんな訳にいかないよ・・私の友達が、
へんな勘違いして負わせちゃった傷だもん。私にも責任あるし」


椅子の上に乗って棚を探る。


「このへんに薬箱入れたんだけど・・・」



「かずいさん、そんな足場じゃ危な・・・」



「あっ」




その瞬間、バランスがぐらりとくずれ




かずいは


宙に浮いた。