あたしの初彼☆王子様はお姫様??

「俺、桃歌ちゃんに言ってない事があってさ……でも…それ言ったら……桃歌ちゃんは絶対俺の事なんて嫌になると思う……言うつもりはなかったんだけど……やっぱ、言うべきかな……??」



葉瑠夏君は少し考え込みながら、



「あーーーっ…やっぱ、言えねぇ……どうすっかなぁ…」



何かに迷い、独り言のようにつぶやく。



「ホントにもういいって……あたしは気持ちを伝えられたことだけでも満足だよ」



作り笑顔のあたし。



困ったような顔の葉瑠夏君。



違う………。ホントは違う。



あたしは心のどこかでは期待していたのかもしれない。



バカみたいに勝手に。



葉瑠夏君の返事、気持ちを……。



いい方に想像して、思いこんでいたんだ。



バカだよね、あたし……。



どこから見ても、惨めなあたしがここにいる。