あたしの初彼☆王子様はお姫様??

「これ俺の女なんだけど。俺の女をナンパしないでくんない??」

そう言って、その声の男はあたしの肩を引き寄せた。

俺の女??



誰??



この声……。



聞き覚えのあるこの声にあたしの鼓動は反応する。



知ってる。



知ってる。



少しずつ早まる鼓動。



あたしはこの声を聞いている。



「なんだよ。男が一緒かよ。ちぇっ…」



舌打ちしながら立ち去る男に、



ジッと睨むように視線を送るこの声の主。

引き寄せられ、あたしの肩に手を回し、ニコッと笑う、この人。
「よっ!!桃歌ちゃん。ダメじゃん。ナンパなんかされちゃあ~」



そう………この声。



「な、なんで………葉瑠夏君!!」