あたしの初彼☆王子様はお姫様??

「ってか待ってよ~!!マジでさぁ~~俺、今さぁ~超ヒマしてんだよねぇ~~だから遊んでよぉ♪ねっ、ねっ~~!」



今日のこの男は特にしつこい。



あたしの態度で空気読めよ!!

あんたみたいな男、相手にするわけないじゃん。

おまけに力いっぱいまた腕をつかまれてるし。



なんだか面倒なことになりそうな展開……嫌な予感が頭をよぎる。



これだから男は……



「ちょっと…イヤっ…放してよっ…」



マジで嫌だ………最悪………。



「放さないよ~~♪こんなに可愛い子、放すわけないじゃん♪」



何なの……この男。



男はニヤニヤした不敵な笑みを浮かべ、あたしを見る。

あまりに最悪な状況になんだか力が抜けていく。
どうしよう……。こんな男、一秒だって本当は一緒にいたくないのに……。
「見苦しい光景だねぇ。女が嫌だって言ってんじゃん。あんた、そんなのも分かんねぇの??」



突然後ろから聞こえた声に男は素早く振り向き、



「は??なんだ??てめぇ~」



大きな声でその声に怒鳴った。