付き合う??



今、葉瑠夏君、何て言った??



「ねっ。いいじゃん。俺と付き合って」



あたし、葉瑠夏君に何言われたの??



あたしの目の前には眩しいくらいの笑顔の葉瑠夏君。



付き合う??はっ??



それって、あの「付き合う」ってこと???



「もうっ…?さっきからからかわないでよ。面白がってからかってるのなら、最悪!」



こんな言葉、本気じゃないことぐらい、葉瑠夏君の表情見れば分かるのに、



呼吸まで苦しいくらいにドキドキしちゃっているあたし。



そんな自分が情けない。



自分がカッコイイからって、



そんなこと言って人を動揺させて楽しんでるわけ??



もしそうなら最低。



「マジで言ってんだよ。俺は向陽より桃歌ちゃんを満足させてあげれるからさぁ。きっと身体の相性だって俺の方がいいって♪向陽なんか何の経験もねぇんだからさぁ、あいつ…」



葉瑠夏君はそう言ってあたしにさらにそっと近づき、



髪を優しく撫でながら耳元でささやくように、



「俺なら、いっぱい感じさせてあげるよ」



と、小声で言ったかと思うと、



次の瞬間、あたしの唇に触れるか触れないかのキスをした。



「ホント最低!!向陽君と双子だか兄弟だか知らないけど、中身は全然違うねっ!向陽君の方がずっとマシ!!」