昔から『どこか冷めてるね』ってよく言われるあたし。



考えてみたら、あたしは何かに夢中になったこともない。



熱くなる思いやそんな感情さえも知らないし、よく分からない。



でも周りのあたしの友達はみんな恋してるんだよね。



恋中心に生きている♪ってピンク色のオーラ全開の子だって少なくない。



みんな誰かを好きだとか嫌いだとか言って騒いでる。



あたしから見れば、そんなのどうでもいいじゃんって感じにしか思えない。



そんなことに意味があんの??って思ってた。



「桃~~!!帰りマック行こう♪」



カバンを持ち、席から立ち上がったあたしに、



香理奈(かりな)が声をかけてきた。



茶髪の長い髪をピンクの爪が目立つ長い指で、



そっとかき上げる香理奈。



「いいよぉ~。どーせ暇だし!!」



あたしの返事は決まってる。