「桃歌ちゃんは兄弟いる??」



たわいのない会話の中で、



ポツリとつぶやくように向陽君があたしに質問した。



「うん。小学生の弟がいるよ」



「俺もいる。てかさぁ、俺は双子なんだよね。そっくりってよく言われる。で、俺がいちよう兄貴!」



「ってことは…もう一人、向陽君がいるって感じってこと??なんか会って見てみたいなっ」



「でも性格とかは全然違うよ。あいつは俺様な感じで、自分勝手で、自己中だし…なんか俺とは正反対……」



確かに向陽君はどちらかというと、おっとり系な感じ。



双子でも性格までは似てないのかな。



「へぇ~。弟?それとも妹?」



「えっ……えっと…んっと…弟…かな…」



「そっかぁ~。見てみたぁ~い」



「ははっ……そうだね。俺と付き合ってくれるんなら、会わせるんだけどなぁ」



「弟君には会いたいけど、付き合うのは……」



「まっ、いいよ。俺、長期戦でいく覚悟でいるから!」



それからしばらく二人で色々な話で盛り上がった。



「メアド、聞いてもいい??」



「うん」



メアド交換もして、席を立った。