買ってきたオードブルを暖めていた。

「乃愛?」

「ん?」

「具合でも悪いのか?」

「そんなことないよ。」

「ホントか?」

「うん。」

「翔樹はな、今風呂掃除してんだ」

「わかってるよ。」

さっきから、翔樹くんが好きなアニメの鼻歌が聞こえる。

「あとで翔樹が寝たら、俺の部屋に来て」

「うん、わかった。」

「乃愛ちゃん?もう、レンジ止まってるよ?」

「あ、うん」

翔樹くんはまだまだ食べざかり。
あたしのも食べておなかいっぱいで眠そうにぼーっとなっていた。


「翔樹くん?風邪引くよ?お風呂入って寝ようか?」

「うん」

「遼。翔樹くんと一緒にお風呂入ってよ」

「イヤだ!乃愛ちゃんとはいる!」

「だめ!マセガキ!乃愛は、思春期だから入れないの!」

「兄ちゃんとなんて入りたくない!」

「乃愛~!弟に振られた・・・」

「翔樹くん?遼と入らなかったら、明日のアニメ見せないよ!?」

「乃愛ちゃんが言うなら仕方ない・・・」