その中で一際輝きを放っていた指輪・・・

「かっこいい・・・」

「お嬢さんここは初めてのようだね」

!? 

後ろを振り返ると、小さなおばあさんが居た。

おばあさんは優しそうに顔を緩めた。

「あの・・・」

「そこはじいさんの趣味でね・・・この店の雰囲気に合っていないのに作っては置いて行くんだよ・・・全く」

そんなことをつぶやいていてもおばあさんの顔は笑っていた。


「これ・・・」

「彼氏にかい?」

「・・・」

「いいよ。売ってあげる。」

「いくらですか?」

「いいの代金は。」

「!?」

「付き合ったらおいで」

「報告とかですか?」

「あはは、おもしろい子だね。まあそういうことだね」

「わかりました。」

「じいさんには内緒だけどね」

「はい」