まさか、ドロボー? そんなはず・・・無いよね? 少しずつ鼓動が速くなるのが分かる。 きっと何かが落ちた音だよね・・・ 落ち着け――私・・・ 自分に言い聞かせるように、スゥーとゆっくり息を吐いたり、吸ったりする。 前を向き、自分の部屋へと向かう。 私が階段を上るごとに階段がギシギシと音をたて、軋む。 その音が私には痛いほど耳に響いた。