「前にも言ったよね。俺も男だって。俺、沙紀ンち行ったら、沙紀に何するか分かんねぇよ。」 シュウがあたしに手を伸ばすと、あたしは一瞬ピクッと小さく肩が揺れた。 シュウの手があたしの頬に優しく触れる。 「沙紀とこのまま幼なじみなんて俺はもう無理。堪えらんねぇ。 俺、沙紀と幼なじみやめるわ。」 悲しげで切ない瞳を見せあたしに背を向けると、シュウは一方的にそう言って教室から出ていった。