「秋一くんにお父さんて呼ばれるなんて嬉しいなぁ。」
あっはっはっと笑い合う二人。
はあ?
全然、面白くない!!
なんでシュウと結婚なんてしなきゃいけないのよ。
「もしもーし?私にも選ぶ権利があるんですけど。」
「ん?何か言ったか?」
お父さんが聞く。シュウは笑っている。
二人とも聞こえてるくせにっ。私は頬を膨らませた。
もう、知らないんだからっ
そんな私を見て、シュウが目の前に来て言う。
「沙ー紀。沙紀ちゃん。ご機嫌なおして?」
「もう」
笑顔のシュウに、つい許してしまう。
ああ、私は本当にシュウの甘えに弱い。