‐伊藤愛嘉‐
中学1年。13歳。
中学に入学してから1ヶ月で染めた、赤茶色のロングヘア。
あまり高くない身長。
特別可愛いわけでもなく、特別不細工なわけでもない容姿。
しかし愛嘉は、どこか冷めている部分があり同級生とは違う雰囲気を放っていた。
お陰でいつも高校生と間違われる。
小学生の時から、姉御肌で周りから慕われていた。
友達は多い方だし、頭だってそこそこ良い。
そして常に元気で笑顔の愛嘉は、自分で言うのもなんだけどそれなりにモテた。
小学生の頃から、子供ながらに付き合ってる男の子はいたし、告白された事もある。
小学6年の時には、中学の先輩から声をかけられたりもした。
そんなこんなで、中学生になった愛嘉はいわゆる“軽い女”だ。
友達はいるけど上辺ばかり。
寝た男は数知れず。
来るもの拒まず
去るもの追わず。
それが愛嘉のモットーだ。
さらに面倒くさがりな愛嘉は面倒になるとすぐ切り捨てる。
しかし、そのせいで異性関係のトラブルは耐えない。
だけどそれは…
ただの仮の姿。
本当は探してたの。
ずっと
ずっと
安心を与えてくれる温もりを。