「いいよ♪」
桜は快く受け入れ、
話し始めた…。
―――小6 春 side:遼
俺は新しい居場所を見つけた。
新しい学校。
新しい季節。
新しい町並み。
何もかもが新鮮で新しい。
母さんに連れられて
入った学校。
ここならうまく
やっていける気がした。
事務の待合室に入った。
中にはすでに先客がいて、
女の子だった。
俺と同じくらいの歳で
俺より身長が高い。
勇気を出して話し掛ける。
俺はここから変わるんだ。
決めたんだから…。
「はじめまして★
俺の名前は舟本遼。
小6だよ♪よろしくな?」
女の子は立ち上がって、
微笑んだ。
「あたし坂元千春っていうと。
熊本から来たんだ★
こちらこそよろしく♪」
なんとなくイントネーションが
違うなと思ったら、
やっぱり地方の人か。
よくわかんないけど、
珍しかった。
新しい学校で
最初にできた友達。
すごく嬉しかった。
これから俺はここで
毎日やってくんだ。
喜びと不安で胸が踊った。
その後、教室へ移動した。
不安でいっぱいな心で
入った教室。
そして、俺は見つけた。
その子を。


