あなたは……
あたしと出逢って結ばれたこと、
後悔してませんか…―?



あたしは…後悔はしてない。



むしろ、一生忘れたくない宝物です。






もう一度、全てを捨てて
あの頃に戻れるとしたらどうですか…?




あたしは……
やっと答えが出たよ。




今のあたしなら、拓弥か遼か。
どちらかを選べと言われたら迷わないで答えられるよ。



拓弥はどうですか…―?




「俺は…何もかも全て捨てていいから

もう一度、美緩と結ばれたい」






後ろから声が聞こえた。

ビックリして振り返ると、拓弥が立っていた。



「これも……何かの運命かな?」


拓弥が笑う。
あたしも笑う。




「…拓弥も運命とか言うんだ?」

「なんだそれ、(笑
美緩、おいで……」



拓弥があたしに向かって手を伸ばす。




あたしは一目散に駆け出した。




大好きな、大好きな。

……拓弥のもとに。






ぎゅっ




拓弥に突進して抱きつく。




「……拓弥ぁ」

「…あっぶねー…
おかえり、美緩」



笑顔で迎えてくれた拓弥。




「……ただいま…!!」






あたしの唇にそっとキスを落とす。

ゆっくり唇を離して、拓弥は言った。






「…もう離さねえよ……

大好きだから」





拓弥を力いっぱい抱き締めた。

あたしの方が離れないよって願いを込めて……