日だまりの中で

その男性の横に さしかかった時

「紗季?」

男性は 不意に声をかけてきた

名前を呼ばれた事で とっさに 施設の人と思い込み その場から逃げようとしたが

「待って!
俺だよ 拓海だよ」

えっ!
振り返り その男性の顔をみた

懐かしい笑顔が 私の心の中に染み込んできた