「ん、まぁね。美雪ちん、なにしてた?」

先生ははにかんで「美雪ちん」を見る。
先生の表情を見てすぐにわかった。
この人は雪菜のお姉さんが好きなんだって。
そして雪奈のお姉さんも先生が…好きなんだって…。


嫌だけど



2人の態度を見てたら認めるしかなかったんだ。


静かなアパートに雪菜のお姉さんの透き通った声が響く。

「ちょっと寝かけてた。悠太今帰ってきたの?」


雪菜のお姉さんが話す度に白い息が出る。

「うん。美雪ちんが気になって」

先生は笑って鼻をすすった。雪菜のお姉さんはそれを見て

「部屋入る?お茶くらいなら出すよ」