「なんででしょう♪」 ヘラヘラと笑いながら問いかけてくる徳永にイライラしていた。 「知らない。あっち行ってよ」 きっと今のイライラは徳永のせいだけじゃないけど。 ───────よし。決めた。 今日の放課後先生を尾行する。 そんでもって家まで押しかけるんだ。 先生だったら優しいからわがまま言えば勉強教えてくれそうだし。 そんなことを考えながら授業を受けていた。 そして放課後──── 先生が帰るのを見計らって、タクシーを捕まえた。 「あの車を追いかけてください」 「わかりました」