「美雪ちんって今大学生だよね?」

「うん?そうだよ」

「美雪ちんが初めて来た時は高校生だったもんねー。時間って早い」


おじさんみたいにしみじみと思い出す悠太。



そういえば、あたしが来たのは高1だった。

親の反対を押し切って始めた独り暮らし。





桜の中





初めてしゃべったアパートの住人だった。





あたしが初めてこの部屋の前に初めて立ってドアを開けようとした時


悠太が話しかけてくれた。