「なんの用なの?用がないなら早く行って」 その後、しばし沈黙が続きました。 お兄ちゃんが動こうとしないので、もう一度早く行けとラムは言おうとドアに向き直ります。 その時、 「いや、あんな辛いもん食って、お前は大丈夫だったのかと思って」 ラムは、口まで出かかった言葉を飲み込みました。 「大丈夫そうだな。よかった。それだけだ。おやすみ、悪魔」 ドアが、がちゃっと閉まります。 ラムはそのドアにめがけて力いっぱい枕を投げつけました。 そして、自分が寝てしまうまでずっと泣いていました。