俺は今、ラムとともに映画館へむかっている。



あれからラムは、なぜかものすごくかわいい服装になり、ご機嫌な様子だった。


俺と行くんだからべつにおしゃれなんかしなくていいだろ、と言ったのだが、ラムは聞く耳をもたない。



そのまま家を出て今にいたるわけだが……。



俺はまわりからの目線が気になってしょうがない。



ひときわ可愛くなったラムへの目線。



その後に不可解なものをみるような俺への目線。



そりゃそうか。こんなに傷だらけだもんな。



「なに浮かない顔してるのよ?早く行きましょ!」



ラムはそんな俺のことなんか知るよしもなく、こんなにも無邪気になっている。