『−待ってたんよ。』 津田じいは待ってた… なのに私は… 都合のいいように理由をつけて… “また今度”と言い続けて… ずっと逃げてた。 見つければお見舞いに行く時間など沢山あったはずなのに なんで行けなかったんだろう。 なんで行かなかったんだろう。 悔やめば悔やむ程それは涙に変わり頬をつたった。 『これ、なあちゃんが持って帰るけ?』 『‥‥ううん、津田じいのそばに置いてあげて。』 『そうらね。今日はもう帰んなせ。お母さんとお父さんにまだ言ってないんろ?』 『…うん。そうする。』