月に問う

美月チャンが言うには…




高2の始め頃、美月チャンが学校帰りに街に行った時…




重い荷物を持ったおばあチャンに男子高校生がぶつかり、転ばせたのにその男子高校生は知らんふりをしてその場を後にしたらしい。




美月チャンがおばあチャンの所に駆け寄ろうする前に遊んでそうな男子高校生がおばあチャンに手を差し延べ、そして重い荷物を持ち、おばあチャンの手を引いてその場を後にした。




そして、その男子高校生が…




それが俺だったらしい。




「その時の銀河クンがおばあチャンに向けた表情がすごく優しくて…。本当は優しい人なんだって思ったんだよ。」




優しく笑う美月チャンの顔にドキッと胸が弾んだんだ。




そして、ファミレスでもみんなに話したらしい。




家に帰り部屋のベッドに横になりがなら美月チャンを抱きしめた余韻を思い出しニヤニヤしていた。




今日、この腕に美月チャンを抱きしめたんだ…




突発的な行動だとしても未だに信じられない…




はぁ…




今日の美月チャン…




すげぇ、かわいかったなぁ♪




俺の真実を知っていたのはすげぇショックだったけど、でもあんな風に思っていてくれてたなんて…




マジ、うれしかったなぁなんて幸せいっぱいの気持ちで眠りについたんだ。