記憶のカケラ


「罫、もしかして照れ屋さんになった?」

「知るかっ」

後ろからじゃ、よく罫の顔が見えないけど……。やっぱり、照れてるのかな?

「……着いたぞ」

罫が呟き、目の前にある家を見た。
ここって……。

「罫の家じゃんっ!うわーっ、懐かしー!」

家の中からは、少し賑やかな声が聞こえる。
ここは、4年前と全然変わってないや。

家の中に入り、小さく「お邪魔しまぁす」と言って、部屋まで連れていってもらった。
部屋の場所とか、雰囲気とかも、前と変わってはいなかった。
そして、罫の部屋のドアを開けると、そこにはまた、見馴れた男女2人がいた。
けど……。部屋に入った瞬間、2人は驚いた顔でこっちを見ている。

「けっ…罫!誰、その子っ……!?」

髪の毛が肩につくかつかないかくらいの女の子が、目を大きく見開いてそう言った。

「罫、まさか……“実は俺の妹”とか言い出すんじゃないだろうな!?」

今度は茶髪の男の子がそう言った。
…って、あなた方何をおっしゃってるの。
そう思っていると、罫がため息をついて、私をカーペットにおろした。

「お前らさぁ、いっつも見舞い行ってるくせにわかんないわけ?」

その一言で、2人はまた驚いた顔をした。