あたしと明広は友達。友達に恋人ができるのは別に不思議じゃない。
…そう。不思議じゃ無い事。


『……グスン…ヒック…』


ただただ電話越しで泣いてるあたしに彼は優しく何処に居るんだと聞くと、直ぐに駆けつけてくれた。



…弱いな、あたし。ズルイよね…あたし。でも今のあたしには翔太君の優しさがものすごく必要だった。









「落ち着いた?」


そういいながら冷たい缶ジュースを渡す。

どれ位泣いてたんだろ…辺りはすっかり真っ暗だ。

「…ごめんね。付合わせちゃって。」

「いや…いいんだけどさ、…よかったらだけど…何があったか俺で良かったら話してもらえるかな?」



あたしは、話そうかどうしようか迷った挙げ句、このまま話さないのもせっかく駆けつけてきてくれた翔太君に悪いと思い、全てを打ち明けた。



片想いの相手が居る事。


でもその相手は友達という関係だという事。

その相手に、最近彼女ができたと聞いて、思いの他ショックだったという事…。。。