涙の落ちる場所。。(仮)

…最初はどうなる事かと思っていたけど、彼の話は面白いし、途切れる事なく会話ができた。




楢崎翔太。17歳。高校2年の現役高校生カリスマモデル。



でも話すと普通の…学校に居る男子と変わりない。普通の男の子だった。




帰りは、悪いからって断ったのに家まで送ってくれた。

携帯の番号とアドレスを交換し、また会う約束を交わす。



「じゃぁ、また連絡するから。」


そう残すと、背を向けてひらひらと手を振りながら去って行く。



…さすが。去って行く姿さえも絵になるカッコ良さ。


思わず彼が見えなくなるまで見とれてしまった。






「…なぁ~んだ??姉貴…また新種の病気?」


塾帰りの弟が玄関で立ち尽くすあたしを不思議そうに見下ろす。


「…優!あんたねぇ~!いきなり現れないでよ~…」


「あ…つぅか、明日の朝俺早いから朝飯当番よろしくな♪」


「…へ??」




もうすぐ夏休み。