もう泣かないで

政巳が、


「夏海の顔が見れて良かった。


昨日連絡しなかったから、

きっと心配してると思った。」



「政巳。


こんな時まで、私の心配なんてしなくていいよ。」



つないだ手がなかなか離れなかった。



お姉さんと歩きながら、


政巳は何度も振り向いた。


私はしばらくその場から、


離れる事が出来なかった。