先生が指で優しく涙を拭ってくれた。 「なぁ…松田…」 「ん?」 「松田の気持ちは嬉しいよ。だけど…俺は教師で、お前は生徒だ…それはわかるよな?」 私は何も言わずに頷いた。 「小説や漫画の世界では、教師が生徒と付き合うのは有りかもしれない。まぁ中には実際に付き合ってるヤツもいるけどな。だけど俺は、生徒である松田とは今は付き合うことは出来ないんだ…」 「えっ…」 私は目を見開いて先生を見た。 また目に涙が溜まる。