シンプルな車内。 スカッシュの香りが車内全体を包んでいた。 音楽がうるさ過ぎず、小さ過ぎず心地良くかかっていた。 「松田?どこ行きたい?」 「あ…海に行きたいなと…」 「海かぁ。いいよ」 先生がこちらをチラッと見て言った。 先生は海に向けて車を走らせた。