「俺さぁ…。お前が小さい頃に言ってたことを…ずっと本気にしてた…」 「えっ?」 私は顔を上げて先生の顔を見る。 「5歳児に言われたことを本気にするなんておかしな話だよな」 先生がクスッと笑った。 「俺が何で今まで独身だったかわかる?」 「わかん…ない…」 「お前と結婚するため」 先生が笑顔で言った。 先生の顔を見上げたまま何も言えない私。 心臓の"ドキドキ"って音だけが、教室に響いてるような気がした…。