「おい!今井!」 「あっ!はい!」 慌てて先生の顔を見た。 「俺のこと覚えてない?」 先生が笑顔で私の顔を見る。 えっ? やっぱりどこかで会ったことあるんだ…。 「あの…どこかでお会いしましたっけ?」 先生はクスッと笑うと、ポケットに手を入れて、 その手を私の前に差し出して、 「どれがいい?」 と、聞いてきた。 先生の手には、いろんな種類の飴──。