「あ…あの…私…」 ベッド脇に置いてあるイスに座った男性に声を掛けた。 「覚えてねぇの?」 はっ? 覚えてないって…何が? 私は何も言わずに首を縦に振った。 「始業式の途中で倒れたんだよ」 はぁ? 私が? 倒れた? この健康体の私が? 「寝不足か?夜遊びばかりしてんじゃねぇぞ?」 いや…寝不足でもないし。 夜遊びもしてないから。