良と遼〜同じ名前の彼氏〜

遼平を見送ると、あたしは八重洲口から駅の外へ出た。


折角の春休みだし、銀座まで歩いてみようと思ったのだ。


外に出ようと傘に手をかけた時、不意に吹き上げた風に、あたしは思わずふらついた。


風に誘われるように思わず空を見上げると、雲間に僅かに青空が覗いている。


太陽を隠す薄い雲は、日の光を背中に受けて金色に眩しく光っていた。
空から舞い落ちる雨の滴は太陽に反射して、遼平の笑顔のようにキラキラ輝いている。


ねぇ遼平、雨の後の青空って、思わず走り出したくなっちゃうようなスカッとした気持ちよさがあると思うんだ。


雨はやんだよ、遼平。


天に向かって高く高く両手をつきだして大きく伸びをすると、真っ直ぐ続く道を一歩、あたしは踏み出した。