「遼平!何してたの?遅かったじゃん」


美弥だ。


今一番会いたくない人物ぶっちぎりの第一位、美弥が登場した。


美弥はすぐにあたしの存在に気付くと、あの肉食動物のような目であたしを射抜いてきた。


「ちょっと遼平!なんでこの女連れてるんだよ!
てめぇもなに一緒に家来てんだよ」


あたしは思わず後ずさった。
あのボコボコにされた記憶が蘇る。


「チビてめぇもう来んなっつったよな?」


血管切れるんじゃないかと思うくらいの形相で美弥はあたしに詰め寄ってきた。