君への距離

「さっきの杏じゃない?」
ナナミが社会学が休講になったかのようなテンションで叫んだ。

二人の自転車がナナミとミカの横を通りすぎた。


ミカが振り返る。



「ありゃ杏だわ!」



「じゃああの前の人って…」




『翼くん!?』
ナナミとミカは手を取り合ってキャーキャー喜びあった。




二人は翼と杏の自転車にありったけの優しさを込めて見送った。