「あのね、あのね、明日から美春と俊ちゃんも行くね〜!!」
「えっ、ホントに?すごく楽しみ…だけど、体の方は大丈夫?」
「もうね、すっごい元気〜!!て、そんなに時間経ってないよ〜?」
いつものように話していたら、確実に長電話をしてしまう。
瑠衣斗のお家が、旅館だった事。
家にいる大きなわんちゃんが、私と同じ名前と言う事。
自然がいっぱいで、星が降ってきそうな程近くに感じる事。
瑠衣斗と両思いになれた事……。
話したい事が、沢山ある。
報告したい事も、ある。
美春はどんな反応するかな?ビックリする?喜んでくれるかな?
「何か久しぶりな気がしちゃってね。明日気を付けて来るんだよ」
美春達が来る事が、本当に待ち遠しい。
元気そうな美春の様子に、頬が緩む。
きっとすぐ隣では、俊ちゃんがまたヤキモチを妬き始めているのかもしれない。
「早くももに会いたーい!!今すぐ行きたーい!!」
「みんなと待ってるからね。明日早いんじゃない?そろそろ切るよ?」
いつまで経っても終わりそうにない電話に、ここは早々と話を終わらせなければ長くなってしまいそうだ。
みんなとも電話を変わりたかったが、ここは私で終わらせた方が賢明だろう。
「うう…。もお?もうちょっと話したい〜」
「ダメだよ。朝早いだろうし。それに、明日の今頃には一緒に居れるよ」
こんなにも素直に、私を大切に思ってくれている事は、どんなに時間が経っても嬉しい。
早く明日になって、美春にいろんな話がしたいよ。

