帰ったばかりの私達は、再び並んで家を出た。
そして、全く状況の読めていない私は、今自分が置かれている状況に、呆気にとられたまま立ち尽くしていた。
「さっさと片付けてさっさと帰るぞ」
「…はい?」
目の前に広がる、お洒落な門構え。
和風な佇まいと、何だかとても普通には入ってはいけないような、とても高そうな料亭。
そんな建物を目の前に、やっぱり状況の分からない私は、ただそれをポカンと眺めていた。
そもそも何故こんな場所に居るのかと言うと。
「別に堅苦しい場所じゃねえから。普通でいい」
「…そう言われても」
なんで私がここに居るのだろう。
と言うか、なんで私、連れてこられたんだろ……。
そんな私にお構いなしに、瑠衣斗が私の手を握りこんで歩き出す。
歩くのも躊躇してしまう程、私は何だか場違いな気もするし、それにこんなに高そうな料亭に、私が連れて来られる理由も分からない。
「あれは、お前も連れて来いって意味だよ」
まさに今、思っていた疑問に被せられるようにして言われた言葉に、思わず顔を上げる。
苦笑いしたような瑠衣斗に、少しだけ気が楽になる。
「そう…なの?でも、私の事は何も……」
「俺=もも。だからだよ」
「…ん?」
るぅ…イコール、私?
そんな事を考えている内に、門を抜けて中に入る。
開かれた扉を潜ると、綺麗に手入れのされた中庭を抜け、やっぱりそこには綺麗に整えられた調度品に、着物を着た女の人が待ち構えていた。

