いちえ





「話の流れでそーゆう事聞いたんだけどさ」



うん。あったねそう言う時。

美春が暴走した時だったかな。


…って何でるぅが知ってんの!?


驚きすぎて目が飛び出ていると思う。きっと、出目金並みに。


確かにあの時、るぅは居なかった。美春の結婚式の前日、宗太の家で話した事は、私と美春、そして龍雅だけだったはずだ。



「何で!?誰から聞いたの!?」


「いや…あいつらの中じゃ何でも筒抜けだろう」


「!!」


「てゆーか、それからもしてねえの?」




何てこと……。

私のそー言う赤裸々な事情まで、みんなにはバレちゃってるの!?


てゆーか、みんなで私のそんな話しちゃってたの!?



「…聞いてんのか」


「うん…聞いてない」




あああぁぁ……今なら恥ずかしすぎて死ねちゃうかも。


顔が白くなったり赤くなったり、今日は一体何の日だろう。



「おーい。俺は無視か。龍雅みてえにはなりたくねえぞ」


ツンツンと額をつつかれて、ようやく私は顔を上げた。


唇に力が入り、自然と眉根が寄るのが分かる。


そんな私を見た瑠衣斗は、ふわりと笑顔を見せる。


何かやたらとキラキラして見えるのは、何故だろう。



少し眉をハの字にして笑う瑠衣斗が、優しく私の頬に触れる。



「可愛いすぎるんだけど」