最早この子に対してはなんでもありなのか。

上から降ってくるし心読めるし、フリアたちの居場所がわかるっていってるし・・・


「こっちだよ」


そういってリルは歩き出す。

あたしとシオンはおとなしく着いて行く。


少し歩けばすぐにフリアとゼンがいた。

言い合いばっかりしていて気づかなかったが以外に近くにいたようだ。


「リルちゃんすごい」


あたしはそういってリルをほめる。

シオンはリルちゃんといったことに反応しているが

リル本人はまったく気にしていないのでこれからもそう呼ぶことにした。


あたしたちの存在に気づいたフリアたちは走ってこっちに向かってくる。

そしてフリアは、怒りに任せてあたしにとび蹴りしてくる。

あたしはよけきれずにそれに当たる。


―もろみぞおちに入ったー!!


痛くてうずくまっているあたしとは対照的にフリアは、すっきりした顔をしている。


「姫香大丈夫?」


そういってゼンがあたしに近寄る、リルも心配そうに近づいてくる。

やっぱりあたしを心配してくれるのはこの二人だけ。

シオンはまったく興味ないようで、フリアは、蹴った本人なのに涼しい顔をしている。


「何であなたは、大事な話をしているときに逃げ出すのよ!」


フリアの説教が始まった。

これにはゼンとリルも苦笑している。


「いい、シオンもリルも婚約者候補よ!
それでいてあなたを守るナイトよ!」


フリアのその言葉にあたしは絶叫!


―なんでナイトなんてものがいるのよ!


しかもよりにもよって・・・・


「ゼンとリルちゃんは、いいとして何でシオンまでなのよー!!」


その一言を聞いたシオンはまたあたしに対して怒鳴りだす。

あたしも言い返してまたしても言い合いが再開する。