歩き出して数分あたしは重要なことを思い出す。


―あたしは今、迷子中だったんだ。


「なぁお前フリアたちのことを説得するってたけど無理だと思うぜ
特にフリアを説得させるのは不可能に近い」


そう、シオンにきっぱり言われる。


どうしよう、迷子だということを切り出しにくい。


「第一あいつらは今どこにいるんだよ。」


シオンはいろいろな事を考え出す。

考える美少年、カッコイイ!・・・・じゃなくって

これからどうすればいいんだ。


「第一ここどこだよ。」

シオンがそう聞いてくる。


―しまった、迷子なのばれた・・・・・


自分が冷や汗をかいているのがわかる。


「オイ、返事しないけどどうしたんだ。迷子か」


シオンは、普通にそうきいてっくる。

案外普通じゃん。

そう思いあたしは素直にうんと答える。



・・・・それが大きな間違いだった・・・・・



「こんのアホ女!何やってんだよ、つれまわされたお陰で俺まで迷子になっちまったじゃねぇーか
どうすんだよいったい、どうやってフリアたちのとこに行くんだよ」


シオンはそう怒鳴り散らす

しょうがないじゃん、今日来たばかりなんだから、


「しょうがないでしょ、今日ここに来たばかりなんだから」


またもやあたしとシオンの言い合いが始まる。


「だったら連れ回すなよ、少しは考えろ能無し」

「何その言い方、少しはやさしくいえないの」

「お前なんかにやさしくできるわけないだろう」


イライラしたあたしは、壁を思いっきり蹴る。

すると上から何かが降ってきた。